makes me melt
Oct. 8th, 2005 08:10 am![[personal profile]](https://www.dreamwidth.org/img/silk/identity/user.png)
As I was watching House last night, I was also typing up an excerpt from a TezuRyo doujinshi by トオイホシカラキタショウネン that just...blew me away. It had Tezuka in Kyushu thinking about Ryoma's words to him before the match with Atobe, and I really liked how the author had Tezuka interpret it. Ryoma's "Don't lose after beating me" was interpreted as "Are you going to lose to yourself after beating me?", which was an interpretation I never thought about but found totally cool in this case. I also just love the flow of the words.
熱い夏。
凶悪な日差しがじりじりと全てを焼き付けようとするかのように照りつけていた。ひっきりなしに走りすぎるタクシーを横目に、手塚は毎日、病院までの坂道を上る。
この道を歩くのもおそらく今日が最後になる。
期待しないようにと念じながらも、この日の手塚は確信めいたものを感じていた。
最初は圧倒感を感じながらくぐった大学病院のエントランスも、いつの間にか慣れてしまっていた。総合受付の女性に軽く頭を下げて通り抜けていく。
人が多いのに静かな廊下。リハビリテーション科にはあらゆる年齢属の人間がいた。大きな窓ガラスからは外の暑さを意識させない穏やかな日光が差し込むが、ここに居るといつも囚人のような気分に陥ってしまう自分を手塚はついに止められなかった。
「そく頑張ったね」
診察室で医師に頷かれたとき、予想していたとはいえさすがの手塚も喜びが込み上げてきた。
「ありがとうございました」
「もう親御さんは帰られたんだよね」
「ええ、最初の二日間だけ母がいましたが、あとは一人でした」
「ひと月も心細くはなかったかな」
穏やかに問う医師へいいえと首を振った。
挫けそうになったことなど一度もない、と云えば嘘になる。
それでも、手塚には自分を支えてくれていた宝物のような言葉があった。
あの日もひどく熱がこもった一日だった。
関東大会初日、氷帝学園との対戦。夏だからとか日差しがきついからとかではなく、内なる熱と場が放つ圧倒されるほどのパワーに全身を炙られているようだった。
肩の神経を焼く傷み、鼓膜に押し寄せる悲鳴、全身へ被さってくる否定の力。
故障の辛さには慣れていたはずの手塚さえ、負の感情に押しつぶされそうになる。もう終わりだという絶望で、コートで待つ対戦者の姿すら視界に映らなかった。
けれど。
それらを一瞬で薙ぎ払ってしまった清涼な声。
「オレに勝っといて負けんな」
まるで突き放すかのようにぶっきらぼうな口調、しかも視線さえ合わずに告げられた言葉。
それでも、今までこれほど手塚に力を与え続けた言葉はない。
翌日だったか、「さすがは王子様」とその高慢を感心するかのように評したものがいたが、手塚の受け止め方は少し違った。むしろあれほど情のこもった言葉があの少年から放たれたことに、驚愕と感動を覚える。
あの言葉は、「オレに勝っておいて、自分自身に負けてしまう気なのか」との問いかけなのだ。
あれから何度思い出したことだろう。
その度に、よりいっそう鮮やかになって手塚の中で蘇る、越前リョーマという強い存在感。
Going with the TezuRyo theme, read an amusing Valentine fic at saka-na called 0214戦線. Both Tezuka and Ryoma are a bit OOC, but it's so damn funny! Stuff like:
「部長!」
「はい?」
「来なさい、帰ります!」
「は?いや、まだ一時間目も始まっていないが…」
「いいよ、そんなの!帰るんです!」
「無茶云うな」
そう断ると、リョーマは、バンと机に、手をついた
「ニンジョーザタになりたいんですか?」
「…良くそんな言葉知ってるな」
(Note: The above exchange has been editedto fit my needs for length)
熱い夏。
凶悪な日差しがじりじりと全てを焼き付けようとするかのように照りつけていた。ひっきりなしに走りすぎるタクシーを横目に、手塚は毎日、病院までの坂道を上る。
この道を歩くのもおそらく今日が最後になる。
期待しないようにと念じながらも、この日の手塚は確信めいたものを感じていた。
最初は圧倒感を感じながらくぐった大学病院のエントランスも、いつの間にか慣れてしまっていた。総合受付の女性に軽く頭を下げて通り抜けていく。
人が多いのに静かな廊下。リハビリテーション科にはあらゆる年齢属の人間がいた。大きな窓ガラスからは外の暑さを意識させない穏やかな日光が差し込むが、ここに居るといつも囚人のような気分に陥ってしまう自分を手塚はついに止められなかった。
「そく頑張ったね」
診察室で医師に頷かれたとき、予想していたとはいえさすがの手塚も喜びが込み上げてきた。
「ありがとうございました」
「もう親御さんは帰られたんだよね」
「ええ、最初の二日間だけ母がいましたが、あとは一人でした」
「ひと月も心細くはなかったかな」
穏やかに問う医師へいいえと首を振った。
挫けそうになったことなど一度もない、と云えば嘘になる。
それでも、手塚には自分を支えてくれていた宝物のような言葉があった。
あの日もひどく熱がこもった一日だった。
関東大会初日、氷帝学園との対戦。夏だからとか日差しがきついからとかではなく、内なる熱と場が放つ圧倒されるほどのパワーに全身を炙られているようだった。
肩の神経を焼く傷み、鼓膜に押し寄せる悲鳴、全身へ被さってくる否定の力。
故障の辛さには慣れていたはずの手塚さえ、負の感情に押しつぶされそうになる。もう終わりだという絶望で、コートで待つ対戦者の姿すら視界に映らなかった。
けれど。
それらを一瞬で薙ぎ払ってしまった清涼な声。
「オレに勝っといて負けんな」
まるで突き放すかのようにぶっきらぼうな口調、しかも視線さえ合わずに告げられた言葉。
それでも、今までこれほど手塚に力を与え続けた言葉はない。
翌日だったか、「さすがは王子様」とその高慢を感心するかのように評したものがいたが、手塚の受け止め方は少し違った。むしろあれほど情のこもった言葉があの少年から放たれたことに、驚愕と感動を覚える。
あの言葉は、「オレに勝っておいて、自分自身に負けてしまう気なのか」との問いかけなのだ。
あれから何度思い出したことだろう。
その度に、よりいっそう鮮やかになって手塚の中で蘇る、越前リョーマという強い存在感。
Going with the TezuRyo theme, read an amusing Valentine fic at saka-na called 0214戦線. Both Tezuka and Ryoma are a bit OOC, but it's so damn funny! Stuff like:
「部長!」
「はい?」
「来なさい、帰ります!」
「は?いや、まだ一時間目も始まっていないが…」
「いいよ、そんなの!帰るんです!」
「無茶云うな」
そう断ると、リョーマは、バンと机に、手をついた
「ニンジョーザタになりたいんですか?」
「…良くそんな言葉知ってるな」
(Note: The above exchange has been edited